GM必見!シナリオサポート 第3回

「シナリオブック」のシナリオを攻略!


●第3回●
シナリオ2「アルジャーノンに朝食を」攻略 ~その1~


 シナリオ1「空と大地の間の村」の攻略は、参考になりましたでしょうか?
 引き続き、シナリオ2「アルジャーノンに朝食を」攻略の第1弾です。
 ルールを作ったはせがわみやびさんに解説していただきました。これを読めば「アルジャーノンに朝食を」のGMはばっちりです。

 シナリオのネタばれがあるので、プレイヤーとして「アルジャーノンに朝食を」を遊んでみたい方はゼッタイ読まないでくださいね。

●誤植(エラッタ)のお詫びと訂正●
 P16の左段の下、枠の中の最後の2行。
「パーティーは、どうするでしょうか。多分、「無料」に引き付けられて、シナリオを持っていくと思います」
 この2行は、GMだけに向けた文章でしたので、枠外の扱いになります。
 お詫びして、訂正致します。


Q1
P16下欄「お話の流れ」の最後が、「ネズミを捕まえ、魔法使いのもとに戻る」になっていますが、それでクエスト終了なのでしょうか?

みやび:最終的に達成してほしい目標は、アルジャーノンの生活改善になります。
 「お話の流れ」の最後に、下記の文章が入ると、よりわかりやすいと思います。

冷遇されているアルジャーノンの生活改善をフライシャーに訴える。


 この目標は、依頼人のフライシャーからは示されません。プレイヤーはシナリオを進めていくに従って、屋敷のようすやアルジャーノンの態度などから、最終的な目標を自分たちで発見することになります。
 GMは、アルジャーノンがフライシャーからあまり手厚く扱われていなかったことが少しずつ伝わっていくよう演出します(Q6、Q7などを参考にしてください)。

Q2
シナリオ開始時に、プレイヤーが「買い物をしたい」と言ったら、できるのでしょうか?

みやび:オーシからシナリオをもらった後、フライシャーの屋敷に行くまでの間ならば、買い物をしてもかまいません。買い物をする場合は、下記のようにします。
 (まだ2つ目のシナリオですから、このシナリオは、キャラクターたちがシルバーリーブにいると想定しています)
 パステルたちがいるシルバーリーブについての詳しい情報は、「ワールドガイドブック」のP6~7を参照してください。アイテムの在庫については「ワールドガイドブック」P7の下段右に書かれている通り、村の規模を「小さな村」として扱います。在庫数については、「チャート3:アイテムデータ」の「入手難易度」を参照してください。
 ただし、時間制限のある(今日中)シナリオですから、買い物で時間をかけるわけにはいきません。もし、プレイヤーたちがここであまりにも時間をかけているようであれば、オーシかお店の人に下記のように言わせましょう。

オーシ「おいおい、何、ぐずぐずしているんだ! フライシャーのところに早く行ってやれよ。シナリオ読んだろ。そのクエストは、今日中に終わらせなきゃならないんだぜ?」
あるいは、
お店の人:「おっと、今日はこれから商店街の会合です。もう店じまいになりますので、また、明日、来てください」


Q3
P16右段。プレイヤーがオーシに報酬の交渉をしてきたら、どうしたら良いでしょうか?

みやび:オーシは依頼人ではありませんから、彼とは報酬の交渉はできません。もし、プレイヤーが報酬についてオーシに話をもちかけたら、オーシは下記のように言いましょう。

オーシ「このクエストの依頼人はフライシャーってやつだ。報酬に関しては、フライシャーと直接交渉してくれ」


Q4
P16。プレイヤーが報酬についてフライシャーに聞いたら、いくらと言えば良いでしょうか? また、さらに上乗せを要求したら、どうすれば良いでしょうか?

みやび:フライシャーから払われる報酬は3000G(ひとり500G)になります(P16左段の上、枠内の「報酬」を参照してください)。
 また、報酬の上乗せを要求された時の交渉判定は下記の通りです。
 まずは行為判定の目標値を伝えます。
 フライシャーのようなNPCを説得する時の判定の目標値は、「チャート6:目標値の目安・経験値表・罠の種類」に記載されている「●交渉判定の目標値の目安」から決めます。フライシャーならば「9」あたりにしておくと良いでしょう。
 サイコロを振ってもらって判定を行います。交渉判定には〈カルマ〉の値を用います。

Q5
プレイヤーに「アルジャーノンがいなくなったのはいつか?」と聞かれたら、何と答えれば良いですか?

みやび:アルジャーノンが逃げ出したのは一週間くらい前です。
 もし、「もう家の外に逃げたのでは?」とプレイヤーに聞かれた場合は、「家の中のものが今でもなくなり続けているんだよ。まだ、逃げてないと思うな」とフライシャーは答えます。

Q6
P17左段、上から5行目に「人間並みに賢いネズミ」とありますが、アルジャーノンを捜すのにあたって、プレイヤーから「アルジャーノンの外見は? 性格は? 好物は?」などと聞かれたら、どう説明すればよいですか?

みやび:アルジャーノンは、ふつうよりも少しだけ大きいハツカネズミです。フライシャーは下記のように答えます。

●外見を聞かれたら……
フライシャー「いわゆるハツカネズミって君たちご存知だよね? あれですよ、あれ。体の色は白です。ただ、ふつうのハツカネズミよりも少しだけ大きいですけど。それでも、そこの大きな人(と言って、ノルを指し)ならば、手のひらに乗ってしまうかな」
●性格を聞かれたら……
フライシャー「おだやかな性格だったと思うけどねぇ。最近、すこうし、反抗的だったかなぁ。いったい何が原因だったのやら。ぼくにはさっぱりわからないな」
●好物を聞かれたら……
フライシャー「アルジャーノンの好物は、ひまわりの種だったね。そりゃもう、大好物だったから、毎日たっぷり与えてあげたさ」


 GMの側から積極的にアルジャーノンの情報を与える必要はありませんが、プレイヤーに聞かれたら上のように答えましょう。
 一番の隠された情報は「フライシャーが意図せずアルジャーノンを冷遇してしまっている」ということです。しかし、フライシャーには自覚がないので、プレイヤーに「アルジャーノンに冷たくしたのでは?」などと聞かれても、フライシャーは「そんなことない」と答えるでしょう。
 実際のアルジャーノンは、フライシャーが語るアルジャーノンと違っています。
 性格は、フライシャーによって散々な扱いを受けたために、少しひねくれた性格になってしまっています。ですので、アルジャーノンの言葉づかいは、多少ぶっきらぼうにしたほうがそれらしいでしょう。
 好物についても、かつては「ひまわりの種」が好物でしたが、そればかりをフライシャーが与えるもので、今は少々嫌いになっています。もしパステルたちが、「ひまわりの種」でおびき出そうとしたら、「こんなもの食えるか」と蹴っ飛ばして逃げるでしょう。ちなみに、GMのアイデアで、「ひまわりの種」ではなく、何か他の変わったものを好物にしてもかまいません。ただのハツカネズミではなくて、特殊なハツカネズミですから、少々変わったものを好物にしてしまっても面白いでしょう。

Q7
P17左段、上から10行目に「ご飯や本やちょっとした小物類」とありますが、「どんなご飯ですか?」「どんな本ですか?」「小物類って何ですか?」とプレイヤーに聞かれたら、何と答えれば良いですか?

みやび:これは、要するにフライシャーは普段何を食べたり読んだりしているのか、ということですから、フライシャーの日常を想像することが必要になります。
 フライシャーは独り身な上、研究熱心(すぎる)魔法使いです。日夜研究に没頭しているのですから、あまりまともな食事は食べていません(ひょっとしたら、そのためにアルジャーノンの食事にも気を使わないのかもしれません)。
 台所(2-4)をあらかじめ見ておけば、「今日の晩御飯のおいしそうなシチュー」が置いてあります。それ以外には「古くてカチカチになったパン」とか「賞味期限切れのオレンジジュース」などしか見つかりません。「食事はどうしているのか」とプレイヤーに聞かれたら、「出前を頼むか、簡単に作れるもの(シチューはこちらです)ですませているんだ。最近は、置いておくと、いつの間にか減っていたりするんだけど」とか答えるわけです。勘のよいプレイヤーならば、アルジャーノンが(「ひまわりの種」に比べれば)美味しそうに見えるものだけ取っていったことがわかります。できたてのシチューは熱くてまだ盗んでいないようですが……。
 本も、魔法の本や研究書がほとんどです。ただし、アルジャーノンにも好みがあるわけですから、アルジャーノンが持っていった本は彼が興味をもったもの、ということになります。「なくなっている本は?」とプレイヤーに訊ねられたら「『美味しい食事を作る50の魔法』とか『魔法使いの暮らし──エベリン編』とかがなくなっているね」と答えてみましょう。プレイヤーはアルジャーノンが賢いネズミであることや、彼がすでに魔法を使えるようになっていること、彼の生活が苦しかったことに気づくかもしれません。
 小物はフライシャーの家にあるものならば、何でも構いません。食卓にありそうな、「塩や胡椒の瓶」とか、机の上の「祖父の懐中時計」とか。あまり高価なものはありません、ちょっとした身の回りの品です。
 これらの小物は「2-8.屋根裏」に持ち込まれています。
 フライシャーと会話していると、アルジャーノンの巣箱(檻)に興味をもつキャラクターがいるかもしれません。フライシャーはアルジャーノンの巣箱(檻)を見せることを嫌がりません(彼はアルジャーノンが生活に不満を持っていたことに気づいていないからです)。パステルたちが巣箱(檻)を調べると、食べ物が粗末なこと(「ひまわりの種」だけ)、巣箱(檻)の掃除を怠っていること、などがわかります。
 このあたりから、すこしずつ鈍感なフライシャーがアルジャーノンを冷遇してしまっていたことがわかるように伝えていきます。

Q8
P17左段、上から14行目に「決して殺さないでくれと言われます」とありますが、「傷つけるぐらいはいいのか?」とプレイヤーに聞かれたら、どう答えれば良いですか?

みやび:フライシャーは、これでもアルジャーノンを大切に思っているので、彼が傷ついたり、ましてや死んでしまうことは望んでいません。「殺したり、傷つけたりしないで捕まえてくれ」と頼みましょう。具体的には、シナリオP21の左段のとおりに、敏捷判定と体力判定に成功すれば「押さえ込んで捕まえる」ことができます。
 GMは、パステルたちが「どうやって捕まえればいいのか」と尋ねてきたら、P21を参照して、「気絶させなくとも、捕まえようとするキャラクターが敏捷判定と体力判定の両方に成功すれば捕まえられます」と伝えてしまってもよいでしょう。
 ちなみに、この押さえ込みの判定は、このシナリオだけの特別ルールです。

Q9
「なぜ、今日までに解決しないといけないのか?」と、プレイヤーに聞かれたら、何と答えれば良いですか?

みやび:たとえば、以下のように答えるとよいでしょう。

フライシャー:「うん。実は、エベリンで開かれる魔法学会に行くために、明日には旅立たなければいけないんだ。だから、今日中に見つけてくれないと困るんだよ。それに、ぼくが一週間も家を留守にすると、アルジャーノンは飢えてしまうと思うんだ」


Q10
縮小魔法から戻る時は、どうすればいいのでしょうか?

みやび:もし、元に戻れないことをプレイヤーが心配している時は、「縮小した時の逆の手順で戻ることができるから大丈夫」と伝えましょう。具体的な描写は、小さくする時とまったく同じです。小さくした時に、「戻りたい時には、このレバーの付いた巨大な箱の所まで戻ってきてくれ(この縮小装置については、P17右段、上から2行目に記述があります。参照してください)」と伝えておいてもよいでしょう。

Q11
この話は、キャラクターたちが20分の1まで小さくなる話ですが、小さくなった時にシロちゃんは巨大化できるのでしょうか? できるならば、どこまで大きくなるのでしょうか?

みやび:巨大化自体は可能です。巨大化した場合は、10メートルの20分の1、つまり50センチメートルまで大きくなります。しかし、その大きさになると、穴の中を移動できなくなってしまいます。

シナリオ2「アルジャーノンに朝食を」攻略 ~その2~ に続く