GM必見!シナリオサポート 第2回

「シナリオブック」のシナリオを攻略!


●第2回●
シナリオ1「空と大地の間の村」攻略 ~その2~


 お待たせしました!
 はせがわみやびさんが考えたシナリオ「空と大地の間の村」攻略第2弾です。
 今回もシナリオを作ったはせがわみやびさん自身に解説していただきました。これを読めば「空と大地の間の村」のGMはばっちりです。

 シナリオのネタばれがあるので、プレイヤーとして「空と大地の間の村」を遊んでみたい方はゼッタイ読まないでくださいね。

Q9
P12「3.ビトウィン村・猫の額亭」。P13に「村長からもゴロリアスを追ってくれるように依頼されます」とありますが、村長を訪ねた場合、村長はどのようなことを言えばいいのですか? また、村長からの報酬はどうすればいいですか?

みやび:村長がどのような人物かは、P12の下段「繁華街」の「村長」を参照してください。依頼の言葉の参考例は以下のようになります。

 顔を引きつらせ、マキシ村長は焦りを顔に浮かべながらパステルたちに頼みこんできました。
「村の宝に勝手に手を出そうするとは……困ったことになりました。冒険者のみなさん、お願いします。ゴロリアスを追って、彼の無謀な行動を止めてください」


 もし、子どもたちにむりやり道案内させていることを突き止めてから、村長のところへやってきた場合は、上の言葉だけでなく、下のように子どもを心配している台詞を付け足すとよいでしょう。

「なんと、宝に手を出そうしただけではなく、子どもを脅すとは……困ったことになりました。冒険者のみなさん、お願いします。ゴロリアスを追って、彼の無謀な行動を止めてください」


 村長がプレイヤーに報酬を要求された場合は、なるべくお金で払わないようにしましょう。「村の滞在費(宿代)を1週間ただにしてくれると約束してくれます」とか、「食事代がただになります」などのように答えるとよいでしょう。多くの報酬を与えてしまうと、次の冒険の時に、さらに多くの報酬を与えざるを得なくなってしまいます。
 村長が提示する前に報酬を要求された場合、あるいは報酬の上乗せを請求された場合は交渉判定を行います。目標値は9です。
《村長が提示する前に報酬を要求され、交渉判定が成功した場合》
 報酬は、上記のとおり「宿代1週間ただ」などを提示します。
《報酬の上乗せを要求して、判定に成功した場合》
 すでに報酬を提示していた場合は、最初の報酬の1~2割増しを約束します(「宿代1週間ただ」の場合は、「宿代10日間ただ」に)。村長は、「仕方ありません」「ああ、こうしている間にも、村の大切な子どもが何かとんでもない目に遭っているかも」「代々、大切にしてきた宝なのに……」と目に涙を浮かべつつも応じます。また、子どもが脅されているにも拘わらず上乗せを言い出したキャラクターは、カルマからマイナス1をします(カルマが「1」の場合は「0」になります。「0」の場合は「-1」です)。
《交渉判定が失敗した場合》
 村長は「わたしのポケットマネーからなので、これ以上はちょっと……」などの言葉を添えて、交渉が失敗したことを伝えます。

Q10
P13「それぞれの寺院」。村の子どもが誘拐されているのですが、寺院に行くまで誘拐されたことはわからないのでしょうか?

みやび:子どもの誘拐は、空か地のどちらかの寺院に着くまでわかりません。寺院の近くで遊んでいた子どもを脅して連れて行ったからです。
 もちろん、パステルたちが何も行動を起こさなければ、時間が経つにつれて、村の中に誘拐の知らせは広まってゆきます。最終的には村長の耳にまで届いて、村長がパステルたちに直接依頼に来ることになります。そこに至るまで何もしないパステルたちではないでしょうが……。

Q11
P13「それぞれの寺院」。P12の下段「二手に分かれる」に、「宝を納めてある社への道は、ルーミィしか見つけることができません」とありますが、二手に分かれて、どちらかはエリックかユーリ、あるいは村の子どもを連れていけば、見えない橋を渡るのは可能ですか? その場合、どうなるのですか?

みやび:可能です。しかし、時間がかかる上にややこしくなりますし、片方のパーティが動いている間はもう片方のパーティが暇になってしまいます。また、戦力も半分になるわけですから、その後の戦いが厳しくなってしまうでしょう(分かれて行動をしたほうが良いクエストもありますが、このクエストは違います)。GMは、パーティが分かれた場合の危険を訴え、二手に分かれないようにプレイヤーを誘導しましょう。

 たとえば、GMはリーダーのクレイに以下のように告げます。
「クレイ。リーダーの君は、この先に待ち受ける危険を考えると、二手に分かれて追うことは危険だなと気づきます」
 もしその場に、エリック(ユーリ)などのNPCがいるならば、彼らの口から次のように言わせてもいいでしょう。
「ぼく、見たんです! あの荒くれ男たちは、ひとりひとりがポイズン・スネイクを連れていましたし(ポイズン・スネイクが3匹ということ)、グラーナ族の男も用心棒として一緒にいました。二手に分かれるのは危険だと思います!」


Q12
P13「それぞれの寺院」。「ルーミィの指示に従って橋を渡る」で、P14に「判定は、橋の『渡り始め』『途中』『終わり』の3回行います」とあるが、具体的にどのようにすればいいのですか?

みやび:方法は下記の通りです。
1)ルーミィが敏捷判定(〈敏捷〉+2D6)を行います。
 他のキャラクター(以下キャラ)たちはサイコロを振らないで、まずルーミィだけがサイコロを振りますので、注意しましょう。
 1レベルのルーミィの〈敏捷〉は「2」です。サイコロを振って、出目が3と4だった場合は、敏捷判定(〈敏捷〉+2D6)の結果は2+3+4=9となります。見えない橋を渡るための判定で、ルーミィがサイコロを振るのは、この1回だけです(ルーミィにはちゃんと橋が見えているので楽々渡ることができるのです)。
 このルーミィの値(この場合、「9」)が、他のキャラたちの目標値になります。
2)GMは、ルーミィ以外のキャラに、「橋を渡れたかどうかの判定を3回行う」と告げます。
3)橋の「渡り始め」の敏捷判定を行ってもらいます。ルーミィ以外のキャラで、橋を渡る全員にいっせいに敏捷判定をしてもらいましょう。
 ルーミィの敏捷判定の結果が「9」だった場合は、他のキャラたちの〈敏捷〉+2D6の結果が「9以上」だった場合は成功になり、「9未満」だった場合は失敗となります。
 GMは、失敗したキャラには、「君は橋を渡り始めて早々に足を踏み外してしまった。辛うじて裂け目に落ちずに済んだものの、転んだ拍子に身体のあちこちを打ち付けてしまった」と言って、キャラの健康状態がひとつ悪くなったことを告げましょう。
4)「渡り始め」の敏捷判定が終わったら、「橋の途中」の敏捷判定を同じように行います。目標値は「渡り始め」と同じです。
 GMは、失敗したキャラには、「君は橋の途中で、足を踏み外してしまった。辛うじて裂け目に落ちずに済んだものの、転んだ拍子に身体のあちこちを打ち付けてしまった」と言って、キャラの健康状態がひとつ悪くなったことを告げましょう。
5)「橋の途中」の敏捷判定が終わったら、「橋の終わり」の敏捷判定を同じように行います。目標値は「渡り始め」と同じです。
 GMは、失敗したキャラには、「君はもうすぐ橋を渡り終わる所で、なんと足を踏み外してしまった。辛うじて裂け目に落ちずに済んだものの、転んだ拍子に身体のあちこちを打ち付けてしまった」と言って、キャラの健康状態がひとつ悪くなったことを告げましょう。
6)判定と判定の間には、プレイヤーが望めば多少の休憩をとる余地があります。健康状態が悪くなった場合は薬草を使ったりしてもよいでしょう。
7)途中で引き返し、また橋を渡る場合には、(1)から判定をやりなおさなければなりません。

Q13
P14「神様の社」。戦闘になる時、荒くれ男たちは戦闘に加わらないのでしょうか?

みやび:Q1にも書きましたが、彼らは見かけよりも臆病者であり、女・子どもを脅すことはできても、冒険者と戦闘なんてする気はありません。できることは、モンスターをけしかけることだけです。モンスターを倒せば、P14「戦闘が終わったら」に書いてあるように、荒くれ男たちは降参します。
 ちなみに、このモンスターたちも話せばわかる奴らではありません。

Q14
P15「6.魔物の復活」。最後の戦闘に突入するタイミングはどのようにすればいいですか? 「渦巻き型のアイテムを取り戻すには?」のところに「取り返そうとパステルたちが決心したら、そのまま最後の戦闘に移りましょう」と書いてあるのですが、プレイヤーが取り戻す方法を聞かなかったり、決心しなかったら、どうすればいいでしょうか?

みやび:最後の戦闘に突入するタイミングは下記のようにします。

 最初は、「今何が起きているのか」だけを告げます。
「ドラゴンが復活したこと」「ドラゴンは村を目指していること」「もういちど封印したいが、再度封印するには骸骨に奪い取られた宝(渦巻き型のアイテム)が必要であること」などです。
 一度では把握できないかもしれませんから、一度シナリオを読み上げたのちに、GMは、「状況を確認しようか。今起きているのはこういうことだ。つまり──」と、要点だけを繰り返してあげるとよいでしょう。
 そこでしばらくプレイヤーたちのようすを見ます。
 プレイヤーたちが、骸骨を倒して宝を取り返そうと、そういう話を始めたら戦闘に突入するタイミングになったとわかります。「じゃあ、戦闘だね!」と宣言して、戦闘に入りましょう。
 もし、この時、プレイヤーたちが何も思いつかないようであったり、どうして良いかわからずに途方に暮れているようであれば、神様ポーを通じてパステルたちに訴えかけると良いでしょう。このまま魔物が復活した時に何が起こるのかを知っているのは、神様ポーだけだからです。
 神様ポーがキャラたちの相談に乗ってあげますが、神様ポーはドラゴンの歩みをゆっくりさせることに全力を注いでいますので、「代わりに戦ってくれ」という要求には応じません。
 キャラたちがあまりにも行動を決めかねている時は、ヒントだけではなくて、もっと直接的に、「あの骸骨を倒して、宝を取り戻してほしいでち!」とポーに言わせてしまっても良いでしょう。
 その上で、GMに戻り、「というわけで、戦って奪い返すこともできそうだけど、どうする?」と問いかけてみます。「戦う」と言い出したら、そこで戦闘に移行します。

 戦うかどうかの最終的な選択はプレイヤーにゆだねましょう。とはいえ、戦う以外の手段はなかなか思いつかないでしょうけれど。ひょっとしたら、誰かが気を引いているうちに、盗賊のトラップあたりが、こっそり近づいて奪い取る、なんて言いだすかも。そのときは、行為判定を行って成功するかどうかを判定します。

《行為判定の方法》
「1.こっそり近づけたかどうか」「2.奪い取れるかどうか」の2回の判定が必要です。そして、成功失敗に拘わらず、この挑戦は最後には相手に気づかれてしまうために一度しか行うことはできません。

「1.こっそり近づけたかどうか」の判定は、以下のように判定します。
1)GMは、スケルトンの〈感覚〉+2D6(サイコロを2個振る)の値を求めます(感覚判定)。スケルトンの〈感覚〉の値は「2」。もし、2D6が「6」だった場合は、2+6=「8」です。
2)「こっそり近づく」という行動を行ったキャラは、〈敏捷〉+2D6(サイコロを2個振る)を行います(敏捷判定)。
3)この時のキャラの値がスケルトンの値「8」と同じか大きければ、成功!
 小さければ、失敗!
4)成功した場合は、GMは「君はこっそりとスケルトンに近づくことができた!」とプレイヤーに伝えます。成功した場合は、続いて「2.奪い取れるかどうか」の判定を行います。
5)失敗した場合は、GMは「君はこっそりとスケルトンに近づこうとしたが、スケルトンは君の接近に気づいてしまった! 失敗だ!」とプレイヤーに伝えます。これで判定は終わり、戦闘に突入になります。この時、宝に近づこうとしたキャラ(たぶんトラップでしょう)が前列にいることを忘れないようにしましょう。

「2.奪い取れるかどうか」の判定は、宝を守るスケルトンよりも素早く動いて宝をかすめとらねばならないわけですから、スケルトンとキャラの両方が敏捷判定を行って判定します。以下のようにします。
1)GMは、スケルトンの〈敏捷〉+2D6の値を求めます。スケルトンの敏捷の値は「4」。もし、2D6が「7」だった場合は、4+7=「11」です。
2)「宝を奪い取る」という行動を行ったキャラが、敏捷判定(〈敏捷〉+2D6)を行います(サイコロを2個振る)。
3)この時のキャラの値がスケルトンの値「11」と同じか大きければ、成功!
 小さければ、失敗!
4)成功した場合は、GMは「君は素早くスケルトンのふところへと飛びこむと、封印のアイテムをひったくった! 成功したぞ!」とプレイヤーに伝えます。
5)失敗した場合は、GMは「君はスケルトンのふところへと勇気をもって飛び込み、さっと手を伸ばした。だが、スケルトンはそれに負けない素早さで身をかわし、封印のアイテムを守った! 失敗だ!」とプレイヤーに伝えます。


「宝を奪い取ること」に成功した場合も、さすがに奪い取られたところでスケルトンは気づきます。もたもたしていると、そのまま戦闘になってしまうでしょう。さっさと宝をポーに渡して封印してもらうことが肝心です。
 もし、宝を奪い取るところがいちばん盛り上がってしまったら、ポーに宝を渡した後は、戦闘なしにエンディングにつなげてしまっても良いでしょう。宝を用いてポーが封印に成功すると、骸骨たちは塵となって消えてしまいます。
 もうひと盛り上がりほしい時は、GMは「よし。じゃあ、宝を使ってポーが封印するまで3ラウンドかかるから、封印に専念して無防備なポーを守ってくれ。さあ、戦闘だ!」と戦闘につなげてしまいます。封印にかかる時間は、それまでに戦闘が少なめであれば3ラウンドよりも長めに、戦闘が多かったならば1ラウンド勝負のように短めにしてしまうと良いでしょう。
 逆に失敗した場合は、GMは、そのまま戦闘へと突入させます。この時、宝を奪おうとしたキャラ(たぶんトラップでしょう)が前列にいることを忘れないようにしましょう。

Q15
P15「6.魔物の復活」。下段「モンスターの隊列」に封印のアイテムを持っているスケルトン1体は「ジャイアントバットの後ろにいて、最初は戦闘に参加しません。ジャイアントバットが倒されると、そのまま前に出てきます」とありますが、封印のアイテムを持っているスケルトンを、プレイヤーは攻撃できるのでしょうか?(攻撃すると、誤ってアイテムを壊したりしないのでしょうか?) また、スケルトンが倒された時、封印のアイテムはどうなるのですか?

みやび:封印のアイテム(渦巻き型のアイテム)は、神様の作った特別製のアイテムですから簡単に壊れたりはしません。つまり、スケルトンを攻撃することができます。もし、プレイヤーたちが攻撃をためらっているようであれば、神様ポーが「戦いに巻きこまれたくらいでは壊れない」と保証してあげると良いでしょう。
 アイテムを持っているスケルトンが倒された時、地面に封印のアイテムが落ちます。戦闘がすべて終わっていればアイテムを楽にとることができます。もし、まだジャイアントバットが生き残っているようであれば、ジャイアントバットたちは地面に落ちたアイテムを守るように戦います。GMは、「アイテムを取るにはジャイアントバットを倒さねばならない」とプレイヤーに伝えましょう。
 ひょっとしたら、プレイヤーたちは、戦っている最中に封印のアイテムをスケルトンの手から奪い取ろうとするかもしれません。
 たとえば、スケルトンを攻撃する代わりに宝を奪い取りたい、とか。
 この時は、「戦う」という行動の代わりに「その他」の行動を選択したことにして、行為判定を行ってもらいましょう。方法は、Q14の「2.奪い取れるかどうか」の(1)~(5)と同じになります。
 行為判定が成功し、アイテムを奪い返しても、神様ポーによる封印が行われるのは、キャラ側とモンスター側の行動がひと通り終わった後(ラウンドの終了後)です。
 残っているモンスターは、封印のアイテムを奪い取っていったキャラを優先的に攻撃します。

Q16
P15「6.魔物の復活」。アイテムを奪い返した後、ポーが「これで、もう安心でち」と言うが、魔物を再び封印できたということでしょうか?

みやび:はい、その通りです。封印のアイテムの力により、再びふたつに力を分割された魔物(ドラゴン)は、神様ポーにより地下に封印されてしまいました。社の台座には、元通りにふたつに分割された渦巻き型のアイテムがはまっています(子どもにしか見ることはできませんので、確認することができるのはルーミィだけです)。

Q17
P15「6.魔物の復活」。最後、ゴロリアスをそのまま許してしまっているが、村人たちは、それでいいのでしょうか?

みやび:子どもたちが無傷であったこと、魔物が復活したとはいえ、村には直接の被害がなかったこと、元通りに封印できたことから、村人たちは多少寛大になっていても良いでしょう。もちろん、だからといって必要以上にゴロリアスと村人が仲良くしている必要はありません(仲良くしているようすを描写する必要はありません)。
「村への立ち入りは永久に禁止する」などと村長がゴロリアスにきつく言い渡す、などという場面を最後に入れてもよいでしょう。

Q18
P15「6.魔物の復活」。最後、「報酬も無事に手に入れることができます」とありますが、この報酬は、P12でエリックが言った500Gのことですか? もし、「ゴロリアスの命も救ったのだからゴロリアスからも報酬がほしい」とプレイヤーが言ったら、どうしたらいいのでしょうか。また、「村長からもお礼を言われることでしょう」とあるが、「村長からも報酬がほしい」とプレイヤーが言ったら、どうしたらよいでしょう。

みやび:シナリオ中に書かれている「報酬」は、P12でエリックが言った500Gのことです。依頼された直接の内容は「ゴロリアスを寺院に連れてくること」ですが、エリックの望んでいたことは「ゴロリアスに村の宝を諦めてもらうこと」です。再封印に成功して社に宝を取り戻した場合、パステルたちは充分にエリックの望みを果たしたといえるでしょう。エリックは喜んで最初に約束した500Gを報酬として払います。
 ゴロリアスや村長へ報酬を要求した場合、GMはそれが法外な要求であるか、正当な要求であるかを検討します。キャラたちの要求を、もっともであると思った時は何らかの報酬を与えてもよいでしょう。ただし、前にも書きましたがシナリオに書かれている報酬以上のものは、できるかぎりお金ではない形で与えるようにしましょう。
 宿の滞在費を一定期間(たとえば、一週間とか)ただにする、などです。
 もっと良い方法は、次のクエストへとつながるような報酬を約束することです。たとえば、ゴロリアスの報酬であれば、「そういえば、最近とても良い鎧を手に入れた。あれを差し上げることにしたい。だが──ちょっと問題があって……」というように、報酬を新たな依頼とセットにしてしまうわけです。
 もちろん、あまりに法外な報酬の要求は「それはできない」ときっぱりと断るべきです。場合によっては、カルマをひとつふたつ下げてしまっても構いません。報酬の与えすぎは、以後のゲームをつまらなくさせるもとなのです。

Q19
シナリオの途中で、パーティが全滅した時は、どうしたらいいのでしょうか?

みやび:もし不幸にも、全員が「気絶」になり、誰も何もできなくなった場合(いわゆる「全滅」した状態)は、「次の日、全滅した場所にいちばん近い安全な場所(宿屋など)で『重傷』状態で目を覚ます」とします。キャラのレベルが低いうちは、このような扱いでよいでしょう。プレイヤーたちが冒険に慣れてきたら、もうすこし厳しい扱いにすると良いです。たとえば「気絶」状態の時、さらに1ダメージを与えられると、キャラは「死亡」になります。死亡したキャラは「復活」させるまで死亡したままにしておきます(「復活」については、「ルールブック」P23参照)。
 全員が「重傷」の状態ですから、薬草などで回復が必要になります。そして、目覚めたパステルたちは、「その場にたまたまやってきた他の冒険者パーティに救出されたこと、事件はすでにそのパーティが解決してしまっていること」を知ることにします。
 もちろん報酬はなし。経験値も、全滅する前に倒したモンスターの分の経験値しか入りません。
 そこでシナリオは終了になります。残念ですが、体を回復させてから、次のシナリオに挑戦してもらいましょう。
 もし、あまりにも運が悪く、あっという間に、シナリオの序盤のほうで全滅してしまった時は、「たまたま通りかかった僧侶の一行が救出してくれた」ということにして、再挑戦してもらってもよいでしょう。とはいえ、何の不利益もなしに再挑戦できてしまっては、全滅しても大丈夫と思われてしまいます。体を「元気」に戻したお礼を要求されるとか、パーティに不利益なことが起こったほうが良いでしょう。たとえば、「この事件が解決したら、報酬の半分をくれ」とかですね。
 とはいえ、パーティ全滅はあまり楽しいものではありませんし、全滅しないほうが良いことは間違いありません。
 GMは、負傷者が出ている時は薬草を使うことを促したり、村で買い物をする時間を与えて毒消しや薬草などを買うようアドバイスしてあげましょう。
 充分な準備なしに社に向かおうとしている時は、たとえば、全員に知力判定をしてもらいます。いちばん大きな値を出したキャラに、「君は、自分たちが無謀なことをしていると気づいた。もうすこし、薬草などが必要かもしれないと思った」と伝えるなどという手もあります。
 最初の冒険ですから、GMがこまめにアドバイスしてあげるとよいでしょう。