GM必見!シナリオサポート 第1回


●第1回●
シナリオ1「空と大地の間の村」攻略 ~その1~


 『フォーチュン・クエストRPG』のボックスの中には「シナリオブック」が入っていて、そこにはたくさんのシナリオが載っています(なんと9本も!)。
 ゲームマスター(以下GM)に挑戦してみたい方は、まず、この「シナリオブック」の中のシナリオを使って、GMをやってみましょう!

 とはいえ──。
 最初は、シナリオを読むと、「こんな時どうしたらいいの?」「なぜ、このキャラクターはこんな行動をとるの?」などなど、戸惑うことも多いもの。
 そこで、シナリオを進めていくと出てきそうな様々な疑問を解決すべく、Q&Aの形でアドバイスを作成してみました。
 第一弾は、はせがわみやびさんが考えたシナリオ「空と大地の間の村」です。
 シナリオを作ったはせがわみやびさん自身に解説をしていただきました。これを読めば「空と大地の間の村」のGMはばっちりです。

 そうそう、ここで注意がひとつ。以下には、シナリオのネタばれがあるので、プレイヤーとして「空と大地の間の村」を遊んでみたい方はゼッタイ読まないでくださいね。

Q1
P10「1.ビトウィン村へ」。冒頭に登場する人相の悪い6人は、なぜ、パステルたちにヘビをけしかけるだけで、ミリィを連れていかないんですか?

みやび:彼らはミリィが寺院で暮らしていることを知っています。ミリィのことはいつでも脅かせると思っているので、ここはひとまず逃げたわけです。
 さらに言えば、人相の悪さに騙されてはいけません。彼らは性格は悪くとも気の弱い男たちなのです。女・子どもを脅すことはできても、戦いに慣れている(と彼らが思っている)冒険者相手に戦う気はさらさらありません。ヘビをけしかけたのも、自分たちが安全に逃げる時間を稼ぐため。シナリオの終わりのほうでモンスターとの戦いになっても、彼ら自身が戦闘に参加しないのも、同じ理由からです。

Q2
P10「1.ビトウィン村へ」。ポイズン・スネイクとの戦闘で、モンスターの隊列はどうすればいいですか?

みやび:モンスターを登場させる時の一般的なアドバイスは、「GMに挑戦!」の第5回「戦闘になったら ~隊列の組み方~」が参考になると思います。まずはこの解説にざっと目を通しておきましょう。
 次に、具体的にモンスターをどう並べるか、ですが──。
 シナリオに特に注意書きがない場合は、モンスターたちは横に何匹でも並べることができます。ここではポイズン・スネイクが3匹登場しますから、その3匹を横一列に並べてしまってよいでしょう。この時は3匹とも〈前列〉になります。
 ただし、GM初心者にとっては、いっぺんにモンスターを3匹も操るのは大変かもしれません。そんな時は〈前列〉に2匹、〈後列〉に1匹でもOKです。
 注意しなければいけないのは、「パステルたちが全員そろっていない時」です。
 ゲームを遊ぶ時には、必ずしもプレイヤーが6人いるとは限りません。ひょっとしたら6人より少ない人数で遊んでいるかも。とくに、〈前列〉として活躍するだろうクレイやノルが参加していない時は用心が必要です。そういう時に、シナリオ通りにモンスターを並べてしまうと、パステルたちは勝てないかもしれません。
 といって、相手の人数が少ない時にモンスターをどれだけ減らせば良いかなんて、初めてのGMには見当もつかないもの。
 そこで、このようにさじ加減のわからない場合の調整法をアドバイスしましょう。
 たとえば、3匹のポイズン・スネイクが登場するならば、〈前列〉には1匹だけを置いておいて、残りは〈後列〉として登場させるのです。
 そして、1ラウンド目の戦闘のようすを見てから、後ろのモンスターを徐々に前に移動させます。
 1ラウンド目であっという間に〈前列〉のポイズン・スネイクが〈重傷〉になってしまうようであれば、2ラウンド目で〈後列〉の2匹をいっぺんに〈前列〉へと移動させてもよいでしょう(ちなみに、〈前列〉のポイズン・スネイクが 〈気絶〉してしまい、いなくなってしまった場合は、ただちに〈後列〉の2匹が〈前列〉になります)。
〈前列〉の1匹をなかなか倒せずに苦労しているようであれば、1ラウンドに1匹ずつ、ゆっくりと〈後列〉のポイズン・スネイクを前へと移動させます。
〈前列〉のモンスターが倒される前に、〈後列〉のモンスターをぜんぶ前に出してしまってよいのか?」という疑問を持った人もいるかもしれません。
 この戦闘では、もともと横に何匹も並ばせてよいことになっていますよね。ですから、これはOKなんです。しかし、たとえば「この戦闘では横には2匹しか並ばせることができない」と決められている場合は、もちろん2匹までしか〈前列〉に並ばせることはできません。
 ルール上、パステルたちが戦闘中にできる行動は、基本的にはモンスターたちも可能なのです。つまり、パステルたちが〈前列〉と〈後列〉を自由に行き来できるように(ただし、移動には1ラウンド必要)、モンスターたちも〈前列〉と〈後列〉を自由に移動してかまいません(もちろん、モンスターも移動した時には他の行動はできませんから注意!)。
 ちょっと話が逸れてしまいました。
 ポイズン・スネイクのように、〈後列〉にいるとパステルたちに対して攻撃できないモンスターは、「〈前列〉に何匹いるか」が重要なのですね。
〈前列〉にいる数が少ない限りは、パステルたちにとってあまり脅威にならないでしょう。反対に、弱そうに見えるモンスターでも、ずらずらと〈前列〉に並ばれるとパステルたちはピンチになる可能性があります。
 まとめましょう。

キャラクターが6人いない時や、プレイヤーが戦闘に慣れていない時は、〈前列〉の敵の数を少なめにして戦闘を始めよう

 ということです。
 覚えておくと便利です。
 なお、〈後列〉にいても攻撃できる飛行モンスターや、魔法や弓などの〈後列〉まで届く武器を持っているモンスターがいると、もう少し調整が面倒になります。そのことについては、また後で説明します。
 ちなみに、ポイズン・スネイクは話してわかる敵ではありません(ノルとの会話はできません)。ですから、この場面では「パステルたちは説得して戦闘を回避することはできない」ということにも注意しましょう。

Q3
P10「1.ビトウィン村へ」。戦闘が終わった後、ミリィが「お礼をしたいので」と言っているが、具体的にどんなお礼をしてくれると言えばいいでしょうか?

みやび:ミリィのお礼は「夕食をご馳走したい」程度のことです。「お礼に夕食をご馳走したいので」とずばり言ってしまってもよいでしょう。

Q4
P10「1.ビトウィン村へ」。ミリィを脅しているというエベリンの商人ゴロリアスの風貌を聞かれたら、どう言えばいいですか?

みやび:名前の響き通りの厳(いか)つい男です。年齢は四十を越えたくらいで太っています。
 髪の色は黒。やや禿げあがっており、おでこが広いです。口ひげを生やしていて、とても偉そうに見えます。両手の指に、銀色の指輪がいくつも光っています(銀製かどうかは不明です)。
 緑に染められたローブをゆったりと羽織っていて、黄色い帯を腰に巻いています。あまり服の趣味はよくありません。

Q5
P11「2.空の寺院」。ビトウィン村と空の寺院の位置関係は、どうプレイヤーに説明すればいいですか? 村の中を通って空の寺院に来たのか? それとも、村の入口近くに空の寺院があるのか? どちらでしょうか。

みやび:村へと至る街道は、そのまま村の目抜き通りになっています。つまり、街道が村の中央を走っているわけです。いちばん賑やかな村の繁華街が見えてくるあたり、ちょっと手前に四つ辻があります。
 右手に曲がると山のほうへと向かっていて、山の手前で〈空の寺院〉に突き当たります。左に曲がると谷のほうへと向かい、谷の手前で〈地の寺院〉に行き着きます。
 そのまままっすぐ行けば、ビトウィン村の繁華街へ行きます。

Q6
P11「2.空の寺院」。「エリックの依頼」で、P12に「報酬として、ひとり500Gまでなら約束してくれます」とあるが、GMはどのように報酬を切り出せばいいでしょうか? 最初は500Gと言わない方がいいのですか?

みやび:最初は「お願いしたいことがあります」と切り出して、依頼内容だけを話すとよいでしょう。そして「報酬がほしい」と、たとえばトラップなどが言ってきたら、具体的な金額(この場合はひとり500G)を提示する、というのが一般的な流れになると思います。
 ただ、GMもプレイヤーも初心者の時は、依頼内容と同時に報酬を提示してしまってもよいでしょう。遠慮がちなプレイヤーは「報酬をくれ」とは言い出しにくいかもしれません。「依頼と報酬はセット」と気づいてもらうためには、最初はGMのほうから提示してしまってもよいと思います。
 なお、「ゴロリアスを寺院に連れてきてほしい」ということで提示される報酬ですが、シナリオとしては、「ゴロリアスを連れてこないで、モンスターを倒して終わり」になるのがふつうの流れだと思います。その場合も、この500Gがモンスターを倒したことに対するお礼として支払われます。

Q7
P12「3.ビトウィン村・猫の額亭」。繁華街で聞きこみをするが、GMはどのように情報をプレイヤーに言えばいいのでしょうか?

みやび:繁華街には、村長の家、八百屋、雑貨屋、金物屋があることをまずプレイヤーに伝えましょう。村長やそれぞれの店の店員等については、P12下段「繁華街」に書かれていますので、参考にしてください。
 情報は、一番上の情報から順番に伝えていくのがいいでしょう。
 たとえば、1軒目に雑貨屋を訪ねたとしたら、こんな感じになります。

 若い娘が「いらっしゃい」と出迎えてくれます。パステルたちと話しているうちに、話題がゴロリアスのことになると、彼女は知っていることを教えてくれました。
「ええ、存じてますよ。あのエベリンの商人だとかいうオジサンですね。『あの宝は、どんなものでもふたつに分けてくれる魔法のアイテムなのだ』とか言って騒いでいたましたっけ。『財産が倍になる』って意気込んでて。わたしは村の宝ってなんだか知らないんですけど。ほんとなんですか?」


 こんな感じで、ひとつ目の情報を伝えます。
 もし、雑貨屋の娘や八百屋のおじさんを演じるのが難しければ、それぞれの店にどんな店員がいるのかを伝えてから、単純に上から順に棒読みしてしまっても構いません。
 無理をする必要はありませんが、雰囲気を盛りあげたい時は、なるべくその店の店員になったつもりで応対をするとよいでしょう。
 ひとつの店について、上から順にひとつかふたつずつ、伝えていくとよいでしょう。

Q8
P12「3.ビトウィン村・猫の額亭」。繁華街で聞きこみをするが、もしプレイヤーがここで買い物をしたいと言ったら、できるのでしょうか? できる場合、どうすればいい?

みやび:P12の下段「村での買い物」に書いてある通り、この村には冒険者用の武器や防具を扱っている店はありません。ですから、武器や防具を売ったり買ったりはできません。
 ただし、雑貨屋「金の鈴」で「薬草」「毒消し」「聖水」は買えます。「買い物をしたい」と言われたら、雑貨屋「金の鈴」でこれらのアイテムを買えることを伝えましょう。
 アイテムの在庫は、いずれもサイコロ1個分です(「小さな村」の扱いになります)。つまり、サイコロの目が3だったら、3個の在庫があるわけです。
 サイコロはGMが振っても構いませんし、「買いたい」と言い出したプレイヤーに振ってもらっても構いません。この場面までにサイコロを振る機会が少ないようであれば、プレイヤーに振ってもらうと盛り上がるでしょう。

シナリオ1「空と大地の間の村」攻略 ~その2~ に続く