GMに挑戦! 第4回

初心者向け『ゲームマスター(GM)入門』 第4回


●第4回●
アイテムあれぇ?これぇ?
~「モンスターポケットミニ図鑑」「盗賊の七つ道具」「へい、親方」編~


 ささ、こちらですよ~! GMをやってみたい方の応援コーナーの第4回です。今回の担当は、みやびさん! と思いきや、織神尚砥(しきかみ なおと)と、『フォーチュン・クエストRPG』のGMを目指すコボルトくんと一緒にお贈りします。第3回に引き続きまして、『フォーチュン・クエストRPG』ならではのアイテムについての説明の続編です。

(注)重要なことは枠の中にまとめてあります。後で読み返す時には、枠の中だけを読んでもOKです。


キャラクターが「モンスターポケットミニ図鑑」で調べる前に、モンスターの弱点を攻撃したら、どのようにしたらいいでしょうか? モンスターサイコロを見ると、すぐわかっちゃうのです。

■初めて出会ったモンスターは正体不明!

コボルト:そうなんです! モンスターサイコロを並べた時に名前がばれちゃうんですよね!
織神:ばれちゃうんですか?
コボルト:そうなんです。戦闘が始まる前にキャラクターサイコロ(以下、キャラサイコロ)とモンスターサイコロを並べますよね、モンスターサイコロにも名前が書いてあるじゃないですか。みんな原作を読んでいて、「腰骨」とか「火に弱い」などの弱点を知っているから、最初から弱点を攻撃するみたいなんです。「偶然だよ」って言われて困ってるって、知り合いのGMが……。
織神:え? もしかして知り合いのGMって……JB?
コボルト:(おどおど)
織神:まぁ、JBには今度来てもらいましょうね。たしかに今回のルールでは充分考えられることですね。プレイヤーに『モンスターポケットミニ図鑑』で調べてもらうためには、戦闘の時にこんな工夫をするといいですよ。以前にもちょっとだけ公開していますが。

★正体不明のモンスターを登場させよう!

1)「健康状態サイコロ」を作り、健康状態だけを見せる方法
・6面体のサイコロを用意し、「元気」「軽傷」「負傷」「重傷」「気絶」「病気」と書いた紙をそれぞれの面に貼ります。これを「健康状態サイコロ」と呼びます。
・正体不明のモンスターの場合、モンスターサイコロを出さないで、代わりに「健康状態サイコロ」を出します。
・キャラクター(以下、キャラ)が『モンスターポケットミニ図鑑』で調べて成功した後、「健康状態サイコロ」の健康状態の面を確認し、それと同じ面にしたモンスターサイコロと交換します。
(例:「健康状態サイコロ」が「負傷」の場合、モンスターサイコロも「負傷」にします)
長所:一目で健康状態がわかりやすい。
短所:少し準備が必要。

2)6面体の普通のサイコロを使う方法
・モンスターサイコロを出さないで、代わりに六面体のサイコロを出します。サイコロの目を健康状態に見立てるのです。6=元気、5=軽傷、4=負傷、3=重傷、2=気絶、1=病気。紙に書いておくとわかりやすいです。
・キャラが『モンスターポケットミニ図鑑』で調べて成功した後、6面体サイコロの健康状態の面を確認し、それと同じ面にしたモンスターサイコロと交換します。
(例:6面体サイコロが「軽傷」の場合、モンスターサイコロも「軽傷」にします)
長所:準備が必要ない。
短所:毎回健康状態の確認が必要になる。

3)モンスターサイコロにモノをかぶせて隠す方法
・紙などでモンスターサイコロを隠します。ダメージを受けたら、隠したままモンスターサイコロを回します。
・キャラが『モンスターポケットミニ図鑑』で調べて成功した後、モンスターサイコロを見せます。
長所:比較的準備が楽かも。
短所:隠しているので健康状態の確認が大変かも。

※モンスターのデータなどは、「ワールドガイドブック」P16からの「モンスターポケットミニ図鑑」か、「チャート7:モンスター一覧」を参照。


コボルト:意外と大変かもしれませんね。
織神:ふふふ。実は今! コボルトくんたちGMの悩みを一発解決するアイテムの製作が進行中なんだ!
コボルト:えぇ! そ、そうなんですか?
織神:えへ。もう少し待ってくださいね。お楽しみに!

★『モンスターポケットミニ図鑑』の調べ方ガイド

1)キャラが『モンスターポケットミニ図鑑』で調べることを宣言したら、GMはキャラに知力判定(目標値:12)をしてもらいます。『モンスターポケットミニ図鑑』を持っているキャラならば誰でも調べられます。

2)キャラに6面体サイコロを2個振ってもらい(2D6)、そのキャラの知力の値にサイコロの出目を加えて、12以上だったら、成功。

3)成功だった場合、GMはモンスターの名前、データ、弱点を教えます。
(モンスターのデータなどは、「ワールドガイドブック」P16からの「モンスターポケットミニ図鑑」か、「チャート7:モンスター一覧」を参照)

4)GMはキャラに、データや弱点などをキャラシートに書いておくことを勧めましょう。

5)もし知力判定に失敗した場合は、失敗したキャラは別のラウンドで再び知力判定ができます。

6)キットンでなくても『モンスターポケットミニ図鑑』を持っているキャラは、他のキャラが調べて失敗したラウンドでも、同じモンスターを自分の順番の時に調べることはできます。

7)一度調べて、正体のわかったモンスターは、次に出てきた時は、『モンスターポケットミニ図鑑』で調べなくても、弱点などをキャラはわかっていることになっているので、キャラから弱点などを聞かれたら、GMは教えてあげましょう。

《注意》
『モンスターポケットミニ図鑑』の適用方法はGMに任されています。たとえばレベル5で遊んでいる時、レベル3のモンスターが出てきた時、キャラがそのモンスターを知っているかどうかはGMが判断します。目安としては2レベル下のモンスターならば初登場でも名前くらいは知っていてもいいでしょう。ですが、データや弱点を知るには『モンスターポケットミニ図鑑』を調べ、判定に成功する必要があります。


コボルト
:そうだ! 弱点への攻撃はどうすればいいのですか? 「調べるまで弱点攻撃しちゃ駄目!」とか~ですかぁ?
織神:そんなことはありませんよ。普通に攻撃して、それが弱点だったら、もちろん弱点を攻撃した時の効果を適用してかまいませんよ? ただ、それだと、JBが困ってしまっていた問題が発生しやすいと思います。そこで提案です。こんなお約束はどうかな?  モンスターの弱点に対しての攻撃で、プレイヤーに「フォーチュン・クエスト」が好きな人がいる場合、攻撃の時、『モンスターポケットミニ図鑑』を調べる前に、モンスターの弱点を狙ってきたら、「なぜ、その攻撃をしようと思ったのか?」をプレイヤーに聞いてみましょう。植物系のモンスターだったら「ファイアー」かな? と想像できますよね? でも特殊な弱点だった場合には? 説明できないかも。その場合、プレイヤーの知識とキャラの知識がごちゃまぜになってしまっているかも。
コボルト:プレイヤーが知っている事(知識)でも、キャラは知らないかもしれないんですよね?
織神:そうなんですよ。プレイヤーからの回答がおかしいかな? と思った場合、GMは「どうして、その攻撃をするの? 『モンスターポケットミニ図鑑』を調べてからにしない? どうかな?」と聞いてみましょう。理由を聞いてみると、素直に調べてくれるかもです。このお約束をしておくと、あからさまな「わかったふり弱点狙い」を遠慮してもらえるかも?
コボルト:なるほど。良心に訴えるんですね!
織神:そうです! 良心にです!


「盗賊の七つ道具」は何に使うんですか? どんなものが入っているんですか?

■「盗賊の七つ道具」に入っているものとは?

織神:「盗賊の七つ道具」には「盗賊の技能」を使うのに必須な道具がすべて入っています。たとえば、「トラップチェッカー」とか「クサビ」とか。
コボルト:あ、それって、原作に出てきました。
織神:そうそう。ああいう、盗賊技能用の道具がばっちり入ってるんです。
コボルト:じゃあ、ひょっとしたら、あらゆる鍵を開けられる万能鍵とかだって、入ってるのかも!
織神:おおっと! ゲーム中では、この「盗賊の七つ道具」に入っている物をトラップは自由に決められません。
コボルト:自由に決められない? どうしてなんですか?
織神:便利すぎるからです。「長さ100メートルのロープが入ってます」とか言われたらGMが困っちゃうでしょ? だから、トラップが自由に決めることはできません。「こんなのあるかな?」ってGMに聞いてくるのはOKですけど。実際に、何が入っているか決めるのはGMの役目ですね。
コボルト:なるほど。じゃ「クサビとハンマーはありますか?」とプレイヤーが聞いてきたら、GMの僕が「あるよ」と言えば、それらを使ってドアを閉まらないようにしたり、罠が発動しないように細工する挑戦をさせてもいいのですね。
織神:そうです! 良い使い方ですね。ただ、罠が発動しないように細工するというのは罠解除になるので、そのような使い方の場合、罠解除の判定が必要となりますけど。
コボルト:えへへ。じゃ、ミニナイフやミニハンマーを敵に投げたりして、遠距離武器として使ったり……。
織神:あ! ちょっと待ってください!
コボルト:なんですかぁ?
織神:たしかにミニナイフやミニハンマーは入っているかもしれません。でも、武器としては使えません。道具としての使用のみ○です。縄を切るのにナイフを使うのは○。でも攻撃するための武器としては×。たとえ使ったとしても武器の「ナイフ」と同じ効果(攻撃力)はありません。素手で戦っているのと同じ効果になります。少し難しいかも知れませんが、アイテムとしての使用は○。武器、防具としての使用は×と考えてくださいね。
コボルト:道具(アイテム)としてなら工夫して使っていいんですね。……そうだ! 「盗賊の七つ道具」がない状態で、盗賊技能を試したいと言われた場合、どうすればいいんですか?
織神:「盗賊の七つ道具」がなくても判定は可能です。ただし、盗賊技能の効果(能力値に+4)はありません。盗賊技能の効果は「盗賊の七つ道具」をうまく使うことで発揮されるのです。逆に言えば、盗賊技能があるからこそ「盗賊の七つ道具」をうまく使うことができるとも言えるのです。
コボルト:あれ? じゃあ、トラップさん以外のキャラは「盗賊の七つ道具」は使えないのですか?
織神:はい。技能を持っていないキャラが「盗賊の七つ道具」を借りても、うまく使うことはできないので、盗賊技能の効果はありません。
コボルト:トラップさんは「盗賊の七つ道具」を上手に使えるから、盗賊技能の効果(能力値に+4)があるんですね。
織神:ハイ、その通りです。罠の解除は、トラップでかつ「盗賊の七つ道具」アリ、という状態でないと、なかなか解除できないようになっています。トラップには忘れずに持ち歩いてもらいましょう。
コボルト:あの、「盗賊の七つ道具」の中身なんですけど、もうちょっとくらい教えてくれませんか? GMをする時の参考にしたいんです。
織神:んー、そうか、GMがファンタジー世界の盗賊に詳しいとは限りませんものね。では、一応、この様な物では? という参考例を上げておきますね。以下の物は一般的なファンタジーの世界の盗賊が持っていそうなものです。

★「盗賊の七つ道具」にはこの様な物が入っているはず

・罠発見のアイテム(トラップチェッカー)
・解除用のアイテム
・鍵開け用アイテム
・聞き耳用アイテム
・ミニナイフ、もしくはミニノコギリ
・ロープ、もしくはワイヤー(短め。5m位)
・油
・クサビ、ミニハンマー
◎「盗賊の七つ道具」は、アイテムとして使うならば○、武器・防具として使うのは×。
◎GMはプレイヤーに「こんな物は持っているの?」と聞かれた場合、盗賊が持っていそうなアイテムだった場合には認めてあげましょう。ただし、武器、防具には使えません。


織神:トラップの「盗賊の七つ道具」に何が入っているかは、原作を読んでみてね!
コボルト:はいです。


大工道具「へい、親方」には何が入っていますか? どう役に立つんですか?

■「へい、親方」の中身は大工道具!

織神:「へい、親方」の中には大工道具が入っています。
コボルト:大工道具ってたくさんありますよね?
織神:そうですね。何か作ったり、細工したり、壊したり。原作ではノルがいろいろ作ってくれていたよね? GMが「これくらいはできるかな?」と思える作業に充分な道具が入っていると思ってくださいね。原作では、下記のものが入っています。

★大工道具「へい、親方」内容詳細

・ドライバー(先変え自由:6種類)×1、トンカチ×1、ペンチ×1、釘・木ネジ各種1箱ずつ、針金3メートル、ニッパー、折りたたみノコギリ、メジャー
・箱の大きさは、35センチ(タテ)×25センチ(ヨコ)×20センチ(高さ)
(『新装版フォーチュン・クエスト(4) ようこそ! 呪われた城へ』〈電撃文庫〉P85より)


コボルト:わぁ~。いっぱい入っているんですね。織神さん、「へい、親方」の中にも武器に使えそうな物がありますけれど? パステルさんたちも、呪われた城で、スケルトンの腰骨を砕くためにトンカチとか使っていましたよね?
織神:『フォーチュン・クエストRPG』のルールでは、先ほどの「盗賊の七つ道具」と同様に、アイテムとしてなら○、武器、防具としては×です。ただトンカチでスケルトンの腰骨を砕けるかどうかは、イメージ的には○と判断してよいと思います。しかし、先ほどから説明しているように、武器としての攻撃力はありません。素手で砕いているのと同じと判断します。
コボルト:なるほど。やはり武器ではないのですね、了解ですぅ。
織神:ノコギリ、トンカチなどの大工道具は、いろいろなことに工夫して使えます。プレイヤーたちに工夫を勧めてみましょう。
コボルト:キャラたちが、そのいろいろな工夫に挑戦する時、成功したかどうかの目標値の目安はどれくらいなんですか?
織神:そうですね。まず、大工道具「へい、親方」を使う基本目標値は、「チャート6:目標値・経験値表・罠の種類」にある目標値を使うとよいでしょう。何かを作るのだとして、目安として、「ふつう」を基準に、「難しそうな作りかな?」「見た目を美しくすることが必要かな?」「作業が大変そうかな?」などを考え、目標値を調整してみましょう。
コボルト:難しそうな場合は、「難しい」を見ればいいんですね?
織神:そうです。「難しい」は目標値が高くなっています。逆に、やさしそうな場合は、「やさしい」を見ます。目標値が低くなっています。もし、大工道具「へい、親方」がない場合は、さらに目標値に+2してもいいと思います。大工道具があれば「ふつう」にできる作業も「難しい」になってしまうわけですね。これもGMの判断によります。逆に、作業を手伝ってくれるキャラがいた場合、サイコロの目にボーナスをあげてもいいと思います。だってみんなで協力して何か作るって、『フォーチュン・クエスト』らしいでしょう?
コボルト:わかりますぅ。皆さん仲良しですから協力してくれますよね。
織神:GMはボーナスとしてサイコロの出目に+1から+2くらいのボーナスを上げると、場が盛り上がるかもしれませんよ?
コボルト:はいです! GMの僕がうまく誘導するんですね? 頑張ってみます!
織神:その意気込みです! あと、以前、「罠を大工道具『へい、親方』を使って解除することはできますか?」と聞かれたことがあるのですが、ノルの「フォーチュン・カード」の「へい、親方」をつかわないと解除できないので注意してくださいね。
コボルト:やっぱり、罠には「盗賊の七つ道具」ですね!
織神:そうそう。その次が、フォーチュン・カードを使っての「へい、親方」の使用です。
コボルト:トラップさんがいない場合に、力任せに壊すっていうのは?
織神:GMが「うまく壊せば罠が発動しない」と考えた場合○です。ただし、解除とは違いますよね? この場合は体力判定になります。目標値は、「チャート6:目標値・経験値表・罠の種類」にある目標値を使ってください。
コボルト:最後の強制破壊なのですね!?
織神:ハイ! 強行手段というヤツですね。

★大具道具「へい、親方」を使う時に

◎「へい、親方」は、アイテムとして使うならば○、武器・防具として使うのは×。
◎「へい、親方」を使う基本目標値は、「チャート6:目標値・経験値表・罠の種類」にある目標値を参考にする。
目安として、「ふつう」を基準に、難しい場合は「難しい」(目標値が高い)、やさしい場合は「やさしい」(目標値が低い)にする。
◎「へい、親方」がない場合は、目標値を+2ぐらいにする。
◎みんなで協力する場合は、サイコロの出目に+1から+2くらいのボーナスを。
◎「へい、親方」で罠解除はできない。力まかせに解除したい時は、体力判定になる。


織神
:さて! 第4回はここまでです! どうだったでしょう? いろいろ魅力的なアイテムがたくさんだったでしょう? 第5回もお楽しみにぃ!
コボルト:次回もがんばって教えてもらうです! 勉強するです!

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